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年始のご挨拶

2021-01-04

西暦2021    令和3年 皇紀2681年 コロナ禍2年

         「志」
 
昨年はコロナ禍の中、多くの案件を頂き心から感謝いたします。
今年もまた丁寧に一つ一つお仕事をこなして品質を一定に維持しつつも、作品のレベルに昇華させていきたいと思います。
時間の終わりがデザインの終わりです。
なかなか時間的に余裕のあるお仕事が少ないのが今の現実です。
だから作品として昇華出来ない、などという言い訳は出来ません。
お仕事を依頼されて来るお客様に、当たり前の喜びと同様に常に何かまた新しい感動を与え続けていけるのか?が今年の勝負です。


昨年末新しい社員を数名入れました。
リクルート系の求人広告に頼み、また大勢の応募者の方達との面談という過酷な作業を強いられ、終始10年前とほとんど同じ説明に務めました。
私の考えは基本的に10年前と変わっていないのです。
これは自分が進歩していないのか?と疑問ですが、きっと普遍的な姿勢なんだろうと解釈します。
昔のブログから引用します。

http://sogatoru.exblog.jp/13031617/
http://sogatoru.exblog.jp/10655340/
 

今までの弛んだ精神を捨て、この道に入らんと思う初心に帰って真摯に向き合う気持ちを忘れずに。
本来の士業の精神を大切にしたいと思います。
武士の「士」です。 
武士は食わねど高楊枝。
建築士法第2条に明記されてます。
そこには「公正 忠実 品位の維持 」という文言が出てきます。
私が思うに 志が一番大切なのだと理解します。


昨年末にある出来事がありました。
この業界に蔓延るブローカーという存在がいます。
施工会社から紹介料という名の口銭を建築主に内緒で求める存在の事です。
ある施工会社がその口銭が高すぎてこのままでは良い建築が出来ない!と正義感の強さから、ルールを破ってこの口銭の件を建築主にバラしてしまった。
口銭口外は法的には問題はないものの、商取引的には、商習慣としては、アウトでしょう。
しかし私はその暴れた施工会社を指示します。
真面目にコツコツと作っていかなければならぬ建築のお仕事には高貴な精神、つまり志が必要です。 
正義感も立派な志です。
正義や努力や忍耐 「ならぬ堪忍なすが堪忍」 で頑張った人達が報われる社会にしないといけないと思います。


昨年コロナ禍元年に船橋市に出来る限りの寄付をしました。
表彰されるとは思っていませんでしたが、表彰されると嬉しいものです。まだ私にも少年のような気持ちが残っていたのでしょう。 
自分が設計した飲食店や保育園やホテル等にお客様が少ない現状を見ると残念だしお気の毒です。
今年も必要ならまた「善行なるもの」を行いたいと思います。
人間として当然の行いだと思います。

 

建築士=建築「志」

第16回 建築視察会12月19日

2020-12-24

第16回建築視察会


アンスティチュ・フランセ東京

 

良く晴れた晴天の中、
東京、神楽坂・神田川エリアにあるアンスティチュ・フランセ東京(旧東京日仏学院:日本初のフランス語学校)を見学しました。
坂道を登って、洋風調3階建ての建物が現れます。
柱がキノコのような形をしているのでシャンピニオン(フランス語でキノコの総称)の柱とや呼ばれています。


https://www.homes.co.jp/cont/press/reform/reform_00501/

 

最も印象に残ったのは、建物内の2重らせん階段です。
手間のかかったデザインです。よくこしらえたものだと感心します。
戦後の材料不足の中でも、これだけの仕事ができるというのは「さすが日本人」です。
現在、アンスティチュ・フランセ東京は、増改修工事の真っ最中です。
建築家・藤本壮介氏のデザインによって、2021年に生まれ変わろうとしています。
来年の楽しみが一つ増えました。


次に「神田神社文化交流館「EDOCCO」」

 
木造での「耐火建築物」という事で今回見学に行った神田明神文化交流館でした。
これからの日本の建築のテーマの一つである木材の利用、間伐材をうまく利用した建材。
こういった技術が安く広く普及すれば、新しい建築としてもっとたくさん出来ると思いました。

 

 

Memo

 

文化交流館での耐火木材は耐火塗料等ではなく、難燃薬剤注入した燃えどまり層となる部分と、荷重支持する部分の両方を純粋な木の集成材で構成したものとのこと。
※ひき板を繊維方向を揃えて重ねて接着したもの = 集成材 ・・・線材が主
※ひき板を繊維方向を直交に重ねて接着したもの = CLT(直交集成材)  ・・・面材が主
※薄板を繊維方向を揃えて重ねて接着したもの = LVL(単板積層材)  ・・・線材が主
※薄板を繊維方向を直交に重ねて接着したもの = 合板 ・・・面材が主

 

第15回 建築視察会12月5日

2020-12-18

第15回 建築視察会

「新建築掲載の公衆トイレ/槇文彦-村野藤吾展」

 

朝から雨で体感的に北海道並みの寒さの中、いざThe Tokyo Toiletプロジェクト見学スタート!

 

まず新建築10月号掲載の5か所の公衆トイレを探訪してきました。

公共建築という事で、雑誌掲載の写真と実際に使用されている建物とでは、周辺環境や植栽も落葉していたりと、雰囲気は変わってくるものだと改めて実感します。

特に印象に残るのは神宮通公園トイレ。さすが安藤忠雄です

シンプルな円形でダイナミックさと可愛らしさをダブル表現、造形的に本当に素晴らしい。

槇先生設計の白いHPシェル状の屋根も美しい。やはり巨匠です。

私は、坂倉建築設計事務所の白っぽいガラスと緑の自動ドアのトイレが一番と思います。

堅実でディテールもしっかりしている。

一見普通に見えるが、近づいてよく見ると「さすが!」と感じる作品。当社の進むべき姿を感じます。

やってはいけないのは、透明ガラスのトイレでしょう。

鍵を閉めると電気で半透明に変わるはずのトイレが故障で内部が透けて見えてしまう。

これでは使用できません。民間のお客様ならば、大クレームです。

 

昼食はクラシックなフレンチカフェでパスタ、上品で美味しかった。実はここも友人小牧君の紹介のおすすめのお店でした。

その後、新旧の横浜市庁舎設計者である槇文彦/村野藤吾展を見学。

村野藤吾展では旧庁舎の一般図や構造図、手描きの詳細指示図や部材の詳細などの設計原図を見ることができ、設計とは本来何なのか、ということを思い出させてくれてとても感動させていただきました。

手書きの図面の情熱や真剣さ、製図のCADソフトには無い自由な完成を感じることができる。

 

第14回 建築視察会11月21日

2020-11-30

第14回 建築視察会

 

晴天に恵まれた日。汐留のパナソニック美術館でおこなわれている、分離派建築会100年展に行ってきました。

 

解説によると、明治に作られた様式建築から分離して、自由な思想を建築に反映させようとした運動です。

大正時代なので、昭和のモダニズムとは少し異なり、ドイツ表現主義の影響を受けています。

流線型(楕円)の窓の形状は、ドイツ表現主義の影響が色濃くでている表現の一つだと言われいます。

それにしても、昔の若者は凄いです。

石本喜久治は石本設計の創設者ですが、大したものです。改めてそう思いました。

堀口捨巳、山田守、等、(今の)東大生とはいえ、二十歳前後の学生が描いたとはおもえない、独創的なデザインと図面の完成度! 

描き世代の私に喝を入れてくれる図面でした。

写真撮影は禁止だったので、本から抜粋を投稿します。

あくまでも私の個人の感想ですが、CADの図面になってから図面を見るのが退屈になりました。

ただの記号化された図面には何も感動も感じられません。

生産性、スピード、を追求した結果、個性が失われ、想像力も同時に消えていった、そんな気がします。

手描きの図面には、迫力があり、癖があり、勢いがあり、時間が感じられます。

特にインキングの図面には魂というか覚悟が私には感じられます。

20代の頃の私もそうでしたから、多少はわかります。

図面そのものが、作品として飾られてもいいくらい、絵画のような価値感を感じます。

 

https://bunriha.com/

第13回 建築視察会11月7日

2020-11-24

第13回建築視察会

 

江之浦測候所

 

一日かけての長距離の旅でした。全く知識無しでの見学でした。

先輩から誘われて、行きました。

先輩は一日早くGOTOトラベルで、箱根を旅行しており、翌日、見学するから一緒にどうだ?という流れでした。

最初、測候所というので、意味が分かりませんでした。何しにいくのだろうか?

ネットでしらべたら美術館だとわかりました。

当日の朝方は気候に恵まれ、現地に着いた時は、良い気候の視察会の筈だったのですが、見学1時間後くらいの途中、急に、にわか雨に打たれ、バスに戻り、閉会となりました。

もう全部見終わったときだったので、いい感じのタイミングで、終わった視察会でした。

ただ、当日昼食がとれず、根府川駅前にコンビニやお店が全く無く、腹ペコで、私にとっては早朝から夕方まで、何も食べれないという非常事態でした。

とにかく早くお店を探して…、せっかくなので刺身を、隣駅早川まで移動し、美味しいお魚を食し、満足でした。

 

構想10年建設10年の杉本博司氏の作品は、とにかく感動です。

AXISギャラリー見てください。

 

https://www.axismag.jp/posts/2017/10/83087.html

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