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第三回目 建築視察

2020-01-22
第三回目 建物視察
 
今回は村野藤吾編にしました。
残念ながら私が海外出張のため、メンバーのみで行ってもらいスケッチをさせました。
今の若い人は学校でCADでしか図面を書いた経験がなく、手書きに慣れていません。
鍛えるしかありません。
私が今から40年頃前に初めて見学し時は、感動で震えたものです。
当時、安給料だったので、写真のネガが高価で、今みたいに簡単に写真を現像プリントできない時代でした。
だからスケッチしかありません。
それで、目に焼き付けたものです。
「新建築」という雑誌も高価で、買えないから、紀伊国屋で1時間くらいで立ち読みし、目に焼き付けたものです。
そういうのが、今の、私の財産になっています。
日生劇場、近三ビル。ともに私の年齢以上の建物の年月になります。
ちっとも老けていません。建築デザインに老人はいないという証です。
私も若かりし日、よく行ってました。いつかこんなお仕事がしたい。
そう思っているうちに今日を迎えてしまいました。
今見ても圧倒的な迫力です。ディテールはもう今では真似できないレベルになっています。
見切り、散り際、縁を切る、ケンカさせない収め方の典型的な建物です。
先輩から教わり
利休百首の第一句
「その道に入らんと思ふ心こそ 我身ながらの師匠なりけれ」
(やってみようと思う気持ちが最も大事で その自分の気持ちこそが 最後まで寄り添う師匠なのです)
そんな思いでこの道に入って、今につながっています。
 

第二回目 建築視察

2020-01-22
 
第二回目 建築視察 2月15日
 
私が外観のデザインをしたダミエ柄の高層マンションを見て(篠崎駅前で京葉道路からも見える)、その後、私が若かりし頃の、建物を見て、
代官山の槇さんの建築群の見学に行きました。
 
代官山は建築を志した頃から、毎年見学にいっていますから、かれこれ30年(30回)くらいの見学回数になると思います。
建築が長い時間をかけて、街並みを造っていく、環境をつくっていく良いお手本の街です。
地域の特性をどう活かすか?もともと屋敷町だった静寂な環境の土地です。
都市(商業)と静かな住居をどう混在させるか?良いお手本、参考です。道路側にはにぎやかな店舗があり、奥に入っていくと静かな住宅がある。
それも入ってくる所と、出てくるところが違う。知らないうちに違う建物に入っている。つながっている建物群がこの代官山の槇建築の特徴です。
1969年から始まった計画です。すでに50年が経っています。
影をどう作るか?凹凸感をどう作るか?建物と樹木をどう一体させるか? 否正面性というか?隅入りの美学とか?大きい庇もそうですが、「ふっ」と感じる日本的感覚。
人口が減っていくこれからの日本の建築のテーマを感じさせてくれます。
古い(老人)建物から新しい(若い)建物がうまく調和していると私は思います。
 

建築視察勉強会

2020-01-22
 
建築視察勉強会 1月11日
前はよく行っていたが、最近久しぶりでのタウンウオッチングでした。さらにめでたいことに、早いことに
 
実はこの日は、事務所開設12周年の記念日である
といってもなにもお祝いをすることもなく、ただ淡々と、ひとりで祝い酒でものもうと思っているだけのことです。山あり谷ありの12年間でしたが、今日、社員を引き連れて建築見学できるのも充実した12年間だったという証でしょう
働き方改革といって、今は真正直に6時に帰社する毎日ですが、実際この環境では、デザイナーとしては成長しません。
私が自ら、外出して引き連れて、建物を見て、解説し、教えてあげて建物の見方、デイテールをスケッチさせたりして、感性を磨き、何かを感じてほしいという一心で、勉強会を実施しました。

今渋谷の駅前が大きく変わろうとしています。
高層ビルは均一化されていて、どの高層ビルもすでに珍しくはなく、技術力は凄いのですが、デザイン的にはあまり面白くありません。
技術力が一般化されると、そこに応用という形でデザインが加わってくる。
手塚さんデザインのフクサスが一番良かったのではないでしょうか?。
手塚さん個人の、設計者としての、個性(こだわり)が発揮できていたと感じます。
大手設計組織やゼネコンの設計部になると、やはり、原価、工程、安全が優先します。
可もなく不可もなく、クレームのないのデザインになりがちであり、とがっている(コストバランスを欠く)要素など瞬く間に組織につぶされ、面白みのない普通の建築になってしまうのが通例です。
スクランブルタワーも低層階のみが、面白く、見ごたえがあるが高層階はごく普通のビル。最上階は公園風になっていて面白い。渋谷独特の若いエネルギーが混とんとしていて、それが形態に乗り移ったようなデザイン
に見えます。この低層部のみ、アイレベルのみ、建築家に頼むという設計の仕組みは面白いと思います。
屋上は、隈さんの案なのか?ビアガーデンでもできるようにキッチンがあり、夏はぜひここでビールを飲んでみたい。
渋谷周辺には名建築が多く、(築約35年になるが)内藤廣さんの美術館など、傑作であると思います。スチールサッシュ、は一部アルミに変更されてたり、印象的だった天窓のガラスもなくされてたり、それなりに寄る年波には勝てず、変更改修を余儀なくされていますが、デザインとしての若さ、強さ、インパクトがあります。
こういうのが見ていてとても好きです。
そして明日への活力、エネルギーをもらいます。
 
 

年末年始の営業日のご案内

2019-12-23
年末年始の営業日のご案内

平素は格別 のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
早速ではございますが、年末年始の営業日を下記の通りご案内申し上げます。

なお、年内の業務は12月27日をもちまして終了する予定でございます。
甚だ勝手ではございますが何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。
本年中のご愛顧に心より御礼申し上げますと共に、
明くる年も変わらぬ お引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
 
敬具 
 
 

令和元年 12月27日 平常通り
      12月28日 休業
      12月29日 休業
      12月30日 休業
      12月31日 休業
令和2年 1月 1日 休業
      1月 2日 休業
      1月 3日 休業
      1月 4日 休業
      1月 4日 休業
     1月 6日 通常通り営業

先月のバリ滞在にて

2019-11-18

今年入社しました西田です。今回は先月の社員旅行で訪れた、バリについて書かせて頂きます。

バリの感想はズバリ、「海」「山」「空」「のどか」「暑い」「人」です。バリ島は、東南アジアのインドネシア共和国バリ州に属する島です。首都ジャカルタがあるジャワ島のすぐ東側に位置し、島内人口は約422万人。
空港を降りて、良い意味の田舎感、そして砂っぽさ、さらには荒っぽい運転の交通事情の洗礼を受け、「この島を好きにはなれないかも。。。」と当初は思ってしまいました。
後に気付くのですが、荒っぽい運転などはどこにも存在せず、その風景はその島のごく普通の日常風景なのです。

日本人の感性で島の人たちを見ては何も見えません。郷に入れば郷に従えです。判明したのは島の人の性格はむしろノンビリだという事です。一見、島の人はしかめっ面で強面ですが、単に皆さんシャイなのです。
聞けばバリでは小学校で英語を習い、中学校で日本語を習うそうです。ドラゴンボール、セーラームーン、キャプテン翼、名探偵コナン等、バリでも人気だそうです。バリは出生率も高く2040年にはGDPが日本を抜くとの話も聞きました。
この島には沢山のエネルギーが溜まってます。残念な事に仕事があまり無い現状があるそうですが、道筋が出来れば一気に!なんて事もあるでしょう。

バリに来たのですから、観光客、日本人が集まる場所に居ては勿体ないです。リアルなバリを知る為、自転車を借りて民家の方へ繰り出したり、屋台が並ぶウブドのマーケットで買い物したり、歩いてる人、商売してる人、何してるか分からない人に話しかけ自己紹介してみたり日本の事を話したり。観光客が宿泊、出入りする場所は比較的綺麗な建物で、スタッフも良く教育されているのか愛想が良いです。
ですがディープな探検を実行すると本当のバリが見えてきます。小さなタバコ屋風の屋台?にお婆さんが一人座っていて、「きっとこれはコンビニって事だな」とか、この人は何をしてる最中なんだ?等。愛想が良い人も寡黙な人も混在しリアルな生活を垣間見ました。

そしてとある建設現場(だと思う)を見かけました。完成するのはおそらくRCの小さな2階建と思われます。Tシャツ短パン姿の現地のお兄さんが3人位でノンビリ作業してます。日本の建設現場とは違います。バリのそれは私から見ると「お父さんが休みの日にDIYで型枠を組んでみました」的なものです。見えてる鉄筋は長さもピッチもバラバラで、型枠の木製パネルは相当に年季が入っていて、支保工は何とすべて竹です!「竹!マジか」。奥では咥えタバコの寡黙なお兄さんがコンクリを手で練りながらこっちを見ています。
基本バリの建物は年季物ばかりです。木造が基本ですが、RCもあります。コンクリは剥がれ落ち鉄筋が見えあばら筋はピッチも材もまちまちなのが見受けられます。それを見て正直な感想は「ああ、ちゃんとあばら筋とか入れてるんだ」でした。
誤解がない様にします。バリの建物は非常に美しいです。バリはどこに行っても同じような建物ばかりです。

どの風景を切り取ってもバリなのです。沖縄の古い裏路地を歩いているのと似た風景があります。古いのですが何故か相当に美しいのです。
仮に銀座からガラス張りの素敵なキラキラのビルを持ってきてもバリでは美しくありません。バリにはバリという場所で一番合う美しさと、人や国や宗教などの背景があります。考えてみれば、お金も材も十分で無い環境で、完成させ、使えて、使い続けるのです。先ほど見かけた施工の風景は「雑」なのでは無くむしろ「もの凄く器用」なのです。

島の反対側から今まで居た場所を車窓から眺める機会がありました。低く同じ様な建物ばかりが海沿いに並び、奥の山には畑が並ぶ風景は圧巻でした。おそらく近くで見ると汚く見える建物ばかりが並んでいるのでしょうが、心にダイレクトに響き何故かそれらは美しいのです。もし仮にこの島にガラス張りの超高層ビルが建った時、「ああ美しいな」と言えるかわかりません。もしかすると美しいかもしれません。バリにとって良い事かどうかもわかりません。検討が必要です。


帰国後、社長から「スカルパはバリに寄った事があると思わないか?」と言われ「わかりません」と答えました。「着眼点がまだまだだな」と言われてしまいました。

修業は続く。

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